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【TENET】実はややこしくない!カーチェイスシーンを解説

クリストファー・ノーラン監督作品 TENET。

時間の逆行をテーマに描かれるこの作品は、一回観ただけでは全てを理解するのは不可能だと思います。

そして特にややこしいのが、カーチェイスシーン。

主人公が時間の逆行を初めて体感するということもあり、特に難解です。

なので、この記事ではカーチェイスシーンの各キャラクターごとに何が起こっていたのか解説します。

この記事を読んで理解を深めてから、もう一回見るとまた違った興奮が味わえますよ。

 

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この記事の内容

  • 各キャラクターごとに時間の流れを解説
  • 時間軸を整理することでシーンの全容がわかる

 

それではカーチェイスシーンを見ていきましょう。

結論から言うと、ややこしくしている理由は【順行のキャット】の行動を【逆行のセイター】が支配しているからです。

 

ややこしいカーチェイスシーンおさらい

 

主人公は輸送中のプルトニウム(本当はアルゴリズム)を、消防車作戦で見事に奪還しました。

ニールのBMWに乗り移ったところで、バックで走る車が猛スピードで近寄ってきます。

 

 

ドアミラーに接触し、今まで割れていたドアミラーが修復される。

そして、バックで猛スピードで併走する車にはキャットと酸素マスクをつけたセイターが。

銃口をキャットに向けて指でカウントダウンするセイター。

と、そこで前方でひっくり返っていた車が逆再生して起き上がり、これまたバック走行で併走してきます。

 

 

主人公はここで、プルトニウムのケースをセイターに渡してしまいます。

するとセイターはアウディから別の車に乗り換え、猛スピードでバックするアウディにはキャットだけに。

主人公はBMWからアウディに飛び乗り、衝突寸前のところでアウディを停止させます。

 

 

安心したのもつかの間、そこのセイターの手下がやってきてキャットと主人公は捕まってしまします。

フリーポートに連れてこられ赤い部屋に入れられる主人公。

キャットは逆行セイターに連れられてブルーの部屋に。

逆行セイターは、主人公を脅しプルトニウムの場所を聞こうとします。

セイターの逆行弾に倒れるキャット。

すると赤い部屋に、順行セイターが現れます。(この時点でセイターは2人)

寸前のところでTENETの軍隊が現れ、順行セイターはターンスタイルに入り逆行し過去へ。

逆行していったので、主人公たちの時時間軸からは消えたセイター。

逆行したセイターは、今まで主人公が見ていたキャットへの脅しを逆の順番で行なっていきます。

そしてキャットを連れてフリーポートの外へ。

 

逆行弾に倒れたキャットを救うため、主人公たちもターンスタイルを通って逆行へ。

容態は安定してきたキャット。

 

逆行弾が致命傷になる理由はこちらの記事で書いています

【TENET考察】テネットの時間逆行ストーリーを読み解く3つのポイント

続きを見る

 

 

 

ここで主人公は、過去を変えてプルトニウムを奪還しようとします。

逆行主人公は車に乗って、先ほどカーチェイスを繰り広げた場所へ。

すると自分の乗った車に、順行主人公がプルトニウムを投げ入れたことを知ります。

(実際には逆行してるので、順行主人公の元へプルトニウムが飛んで行った)

そして逆行主人公の車は、ド派手にクラッシュ。

車に閉じ込められたところに、逆行セイターが来てガソリンに火をつけられ凍死寸前になります。

 

とここまでカーチェイスシーンの内容です。

映画のシーンでの出来事のみを書いていますが、だいぶややこしいですね・・・

でも安心してください。

各キャラクターごとの行動を分解すると、このシーンで何が起こったのか理解できます。

それでは分解していきます。

 

主人公とニール

まず主人公は、映画のシーンのまんまの行動をしています。

主人公目線で撮っていってるので当たり前ですが、ここは観客と同じぐらいの理解しかしていません。

ニールもここでは順行しかしていないので映画のシーン以上のことはありません。

 

唯一主人公目線で気をつけないといけないのは、フリーポートに連れてこられたときです。

このとき、逆行セイターにバック歩きで連れてこられるキャットを目撃します。

このキャットは順行キャットなので今さっきアウディの衝突から助けた直後のキャットです。

 

しかしセイターは逆行しています。

 

このセイターは、【今までカーチェイスを繰り広げたセイターより前のセイター】です。

つまり逆行セイター的には、まだカーチェイスはしていません。

逆に映画のシーン的には【この後行われる主人公への脅しはもうすでに済ませたセイター】です。

 

ややこしいですね・・・

ではセイターの時間軸を見ていきましょう。

 

カーチェイスシーン セイター

カーチェイスシーンの前、順行セイターと順行キャットはフリーポートに来て並んだ銃を見ました。

キャットがセイターにたてつき、セイターに唾を吐きつけられます。

この後、順行セイターはフリーポートのうら通路みたいなところへ。

 

順行の世界ではこの後、カーチェイスシーンが始まるのですが、実は順行セイターはこの時ずっとフリーポートにいたんです。

フリーポートにずっといて、カーチェイス後、逆行セイターがキャットを連れてくるのをずっと待っていたんです。

 

そして、キャットが逆行弾に倒れた後、赤い部屋に現れ、主人公を脅しTENET部隊が到着したらターンスタイルに入っていきます。

つまり順行セイターは、カーチェイスにおいて何もやっていません。

 

これからやるんです。

 

ターンスタイルに入って逆行になったセイターは、キャットを撃ち(時間が逆なので治る)キャットを連れて車に乗り込みます。

この時の姿を、フリーポートに連れてこられた主人公は目撃したのです。

 

その後、逆行で時間を遡ります。

アウディが止まった時点まで行き、主人公から聞き出したBMWを探すのですがプルトニウムはありません。

 

 

なので、もっと時間を遡ってプルトニウムを探しにいきます。

主人公たちがアウディを止めた事実は変わらないので、走るアウディに別の車から乗り移ります。

これが順行の主人公たちから見たら逃げたように見えるのです。

が、実は乗り込んできています。

 

アウディに乗り込み、主人公たちの車に併走するセイター。

そこに逆行主人公の車が、やってきます。

そして、この時プルトニウムが逆行主人公の車に投げ入れられていたことを知ります。

その直後に逆行主人公の車はクラッシュ。

この後、順行主人公の車と並走して指でカウントダウンの脅しをします。

この脅しをしないと、順行主人公がプルトニウムとその入れ物を投げないからやっています。

 

 

脅しが終わった後、順行主人公の車と接触して、ドアミラーを割ってからクラッシュした逆行主人公の車まで戻ってきて火をつけたというわけです。

その後、キャットをフリーポートまで連れていきます。

(ここがキャット的には唾を吐きかけられた後)

 

プルトニウムはフリーポートにある逆行主人公の乗ってきた車にあることはわかったので、その後順行に戻ってフリーポートで回収したか順行の手下が回収したかという流れです。

セイターの動きを分解してみると、カーチェイスシーンの全貌が見えてきましたね。

次は、頭では理解しにくいキャットの時間軸を見てみましょう。

 

キャットのカーチェイスシーン

たぶんこのシーンで一番理解しにくいキャットの時間軸です。

前提として覚えておいて欲しいのは、【逆行弾で撃たれるまでキャットは一回も逆行したことはない】ということです。

 

キャットの時間軸の理解が難しい理由は、キャット自身は順行しているのに逆行セイターに動きを支配されているから。

逆行セイターに連れられていくのに、本人は順行してるから後ろ歩きになるとかです。

 

キャットはフリーポートで順行セイターに唾を吐きかけられました。

そして順行セイターは、扉の奥へ消えていきます。

 

その後すぐに、逆行セイターが現れアウディに乗せられます。

(逆行セイター的にはここがこのシーンの最後)

 

逆行セイターとともに、逆行する車に乗せられたキャットは猛スピードを出し、バックで進む車で順行主人公の車と並走します。

そして、逆行セイターたちが別の車に乗り移った後、衝突寸前のところを順行主人公に助けられました。

 

車が止まったのもつかの間、セイターの手下に襲われまたフリーポートへ連れてこられます。

逆行セイターに連れてこられるので後ろ歩きで。

 

そして、逆再生で喋る逆行セイターに逆行弾で腹部を撃ち抜かれるのです。

 

こうして整理してみると、キャットにややこしいことが起こってるわけではないんです。

順行セイターに唾を吐きかけられた後逆行セイターに連れて行かれてカーチェイスになる。

っていうことがわかれば、あのシーンで何が起こっていたのかわかりやすくなると思います。

 

まとめ

おそらく映画史に残るド派手なビジュアルのカーチェイスシーン。

どういうことが起こっていたのか理解してもらえましたでしょうか?

 

実はあのシーンは、スタントマンが屋根に乗って、屋根から車を操作できるようにして撮影してるそうです。

そして映っているスタントマンは後から消すと・・

とんでもない労力がかかっていますね。

 

順行と逆行が混在するカーチェイスシーン。

この記事を読んで理解を深めてから、映画館でもう一回観るとまた違った興奮が味わえますよ。

では、今回はここまでです。

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テネット の抑えるべき3つのポイントはこちらの記事で解説しています

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